解雇は労働者の生活の糧を失わせることになるので、極めて厳格な要件が必要となります。労働基準法上も「客観的な合理的理由を欠く解雇」は無効とされています。整理解雇(使用者の経営悪化に伴う人員削減の必要性に基づく解雇)についていえば、以下の4要件が必要とされています(労働基準法16条)。
まず、使用者に対して退職証明の交付を求めましょう。使用者には、この求めに応じる義務があります(労働基準法22条1項)。証明書により、解雇理由を把握することができます。さらに、使用者に対し、継続して就労する意思があることを書面によって示しておくことも重要です。
解雇の効力を争う方法としては、示談交渉、労働委員会によるあっせん、労働審判、民事調停、解雇無効に伴う労働者の地位確認訴訟等があります。
労災とは、労働災害のことで、労働者が仕事中に怪我をしたり、病気になったり、死亡したり、あるいは、通勤途中で怪我をしたり、死亡した場合をいいます。このような場合、労災保険給付の申請により、労働災害である、すなわち、仕事と関連して生じた災害であることが認められれば、さまざまな保険給付を受けることができます。過労死や過労自殺も労働災害と認定されることがあります。
使用者が、法定労働時間(一日8時間・週40時間)を超えて労働させた場合や深夜の時間(原則午後10時から午前5時)に労働させた場合には、労働者は使用者に対し、基礎賃金に以下の割増賃金を加算して支払うよう求めることができます。
| 割増率 | |
| 時間外労働 | 25% |
| 休日労働 | 35% |
| 時間外労働+深夜労働 | 50% |
| 休日労働+深夜労働 | 50% |
もっとも、労働者が「監督もしくは管理の地位にある者(管理監督者)」(労働基準法41条)である場合には上記割増賃金は支払われません。ただし、いわゆる「名ばかり管理職」(会社組織上は管理職と呼ばれる地位にあるが、労働基準法上の管理監督者とは認められない者)であると認められた場合には、割増賃金を請求できます。
裁判上、労働基準法上の管理監督者に該当するか否かは、職務内容・権限・責任において労務管理など企業全体の事業経営に関する重要事項に関与しているか、勤務態様に労働時間に関する自由裁量があるか、賃金(基本給・役員手当・一時金)において優遇されているか、によって判断されます。